






2025.08 .02 (土) - 08. 10 (日)
このたび、京都のギャラリー『キカ・コンテンポラリー・アート・スペース(KIKA cas)』 のコレクション展「KIKA collection - 空気体 vol.03」を、東京西日暮里のHIGURE 17-15 casにて開催いたします。
『1990年以降の現代美術は、グローバリゼーションの他の流れと合わさって、社会生活のなかで出会うさまざまな視覚的イメージとの相互浸透をくりかえし、それ以前の美術とは異なるものに変容し、イヴ・ミショーの表現によれば 、気化して「ガス状」のものとなって、地球上にあまねくただよっているのである [*] 』
【小倉正史著作選集『現代アートはどこへ行く?』/ 2022 / 水声社】
[*] L'Art à l'état gazeux : essai sur le triomphe de l'esthétique, 2003"
岩井優のパネル作品は「きれい」や「きたない」といった価値判断をさまざまな対象に機械的に結びつけることによって、わたしたちの社会に無意識に内在する分類の構造を浮かび上がらせます。
自ら製本した書物を自作のナイフで解体し、空間へと展開することによってアン・オンヘナは、本というメディアの構造とその裏側に広がる想像の風景に光を当てます。
1970年の大阪万博に着想を得た梶原瑞生の作品が、今日の物質主義社会に対する「想像力」という問いを投げかける一方で、江見侑香のオブジェは、異なる素材の取り合わせが生み出す奇妙な調和によって、わたしたちの日常に潜む曖昧な現実を暗示するかもしれません。
オートマティズム的な手法によって制作される太田恵以の絵画は、わたしたちの社会の分断を、想像力によって抽象化してゆくでしょう。
その一方で、アルゴリズムによって生成されたエジャム・ディラン・コセの作品は、人工知能が社会インフラの中に組み込まれてゆく今日、あるいはその未来における「美」の問題を映し出しているかのようにも見えます。